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▼差押えられた債権と相殺

差押えられた債権は相殺できない
「差押」というのは「支払いの差止め」ということです。
つまり、上図でいうと太郎の有する債権が差し押さえられたので、
債務者である花子は、太郎にお金を支払ってはいけない
ということになります。

ここで、太郎は債権を差し押さえられたのだから、
差押えられた債権を自働債権として相殺の主張はできません
(差押えられた側からは相殺を主張できない)

一方、差押さえされていない側からは、たとえ相手が差押えられていても相殺できます。

例えば、
あなたが小売店として、卸業者から100万円の商品を仕入れたとします。

あなたは卸業者に100万円の代金債務(=代金債権)を負っています(これが受働債権)。
ある日、その卸業者が資金に困っていたので、
あなたが、現金100万円を貸したとしましょう。
つまり、あなたは卸業者に100万円の代金債権を有しています。(これが自働債権)。

ところが卸業者は結局経営を回復できず、●●銀行に財産の差押えを受てしまいます。
あなたの所にも,
「あなたが卸業者に負っていた代金債務は●●銀行が差し押さえました。
だから,商品代金100万円は,差押えた●●銀行に支払って下さい」
という通知が来たとします。

さて,あなたは支払わないとだめでしょうか?
それとも「相殺するので支払いません」と言えるでしょうか?

この点について,民法511条は
「差押後に貸金債権を取得したのでなければ相殺できます」と定めています。
とはいえ、相殺する以上は、相殺自体の要件を満たす必要があります。
弁済期との関係では、いずれの弁済期が先であろうが、とにかく両債権の弁済期が到来しないといけません。
ただし,あなたの持つ貸金債権さえ弁済期にあれば
あなたは相手の代金債務の弁済期を待たなくとも相殺できます。

問題は
差押え時には貸金債権が弁済期を迎えていなかったものの
差押え後、●●銀行が代金債務を取り立てに来る前に貸金債権が弁済期を迎えたという場合です。
差押え時には相殺の要件を満たしていませんが、差押え後に相殺の要件を満たしてしまったからです。
511条の文言上は明らかではないのですが,
判例で「弁済期を迎えた時点で相殺できるようになる」とされています。

以上を要約すれば,
「(弁済期さえ到来すれば)弁済期の先後を問わず相殺を主張できる」ということになるのです。

>>>“相殺”に関する全般解説はこちら


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