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▼履行遅滞と消滅時効の起算点の違い

履行遅滞消滅時効
内容履行が可能なのに、履行すべき時期に履行しないこと事実状態を尊重して、時効により権利が消滅すること
起算点債務者が非難されるべき時期権利を行使することができる時

事例1.不確定期限の付いた債権・債務


例えば、AがBに対して、「(Aの)父が死んだら、この土地をあげるよ!」と契約をした場合を考えます。この場合、Aの父が亡くなったときから、BはAに対して、「土地を引き渡して!」を権利行使(請求)が出来るので、Aの父が亡くなったときから消滅時効が進行を開始します。
一方、履行遅滞の責任は、土地を引き渡すべきAが Aの父の死亡を知ったら、AはBに引き渡すべきです。つまり、Aの父の死亡を知った時から、Aは債権者Bから「早く土地を引き渡せよ!」と非難を受けるべきなので、「債務者AがAの父の死亡を知ったとき」から履行遅滞となります。

事例2.期限の定めのない債権・債務


例えば、AがBに「土地をあげるよ!」と贈与契約をして、引き渡し時期を決めなかった場合を考えます。この場合の、Bが持つ引渡し債権は「期限の定めのない債権」です。この場合、債権者Bは贈与契約後であればいつでもAに対して「土地を引き渡して!」と履行を求める事が出来るから、「債権債務の成立した時」=「契約が成立した時」から消滅時効は進行を始めます。
一方、履行遅滞の責任は、AがBから「土地を引き渡してください!」と請求されたときから、債務者Aは、土地を引き渡さないとBから非難されるでしょう!つまり、債務者Aが請求を受けて初めて遅滞となるわけです。

不法行為による損害賠償請求権に基づく債務については注意が必要です。

不法行為による損害賠償請求権に基づく債務


履行遅滞消滅時効
不法行為時
(債権発生時)
損害および加害者を知ったときから3年間
または
不法行為のときから20年間

履行遅滞となる時期については原則、事実を債務者が知った時なので「不法行為時」で大丈夫です。
一方
消滅時効の起算点については、事実が起こった日と考えると「不法行為時」と導かれ、間違えます。
なので
不法行為に基づく損害賠償債務の消滅時効の起算点については独立して覚えてください。
損害および加害者を知ったとき」から3年間
または
不法行為のとき」から20年間

ここからは、司法試験の領域に入るので、覚えなくても構いません。

割賦払い債務の消滅時効の起算点


判例では、
各割賦金額につき、約定弁済期の到来毎に順次消滅時効が進行し、

債権者が特に残債務全額の弁済を求めた時に限り、
その時から残債全額について消滅時効が進行する

としている。

供託物取戻請求権の消滅時効の起算点


判例では
供託の基礎となった債務について消滅時効完成するなど、
供託者の免責の効果(債務を免れる利益)をうける必要が消滅した時
が消滅時効の起算点としています。

なぜなら、
債務不履行を免れるために、供託しているので、供託が必要なくなるまでに
時効にかけるのは酷だということです。


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