ラインで宅建の勉強

▼売主の担保責任

売主の担保責任とは売物に問題があった場合の売主の責任のことを言います。
言い方を変えれば、欠陥のある物を買わされた買主は、売主に文句が言えるということです。
⇒担保責任をまとめた表はこちら

ではどういった場合に文句が言えるのか?というと以下の表の左の列の①~⑥の場合です。

①全部他人物売買


売主の売った物が全部他人の物であった場合
⇒こんなことありえるの?と思うかも知れませんが、事実、売主が売ろうとしている物を
実際の持ち主と手付金を入れて売買契約し、買主に売る場合がそれにあたります。
この場合、残金を持ち主に渡さないと売り物を買主に渡せないわけで、
実際渡せなければ担保責任が生じるということです。

買主が「買った物について他人物(売主所有でないこと)」を知らなかった(善意)場合、売主に対して損害賠償請求契約解除ができます。
一方、買主が、他人物であることを知っていた(悪意)場合、解除だけはできます!
この点は注意が必要です!
上記損害賠償請求や契約解除は期間制限がないので、いつでも、請求できます。

買主契約解除損害賠償代金減額期間制限
善意できるできるできないなし
悪意できるできないできない


②一部他人物売買


売主の売った物が一部が他人の物であった場合。例えば、甲地と乙地の売買契約をし、甲地は売主所有だが、乙地は他人が所有していた場合です。
買主が「一部他人物(一部だけ売主所有でないこと)」を知らなかった(善意)場合、売主に対して損害賠償請求契約解除代金減額請求ができます。損害賠償請求や契約解除、代金減額請求はその事実を知ってから1年以内に行わないと、その後、請求できなくなります。
一方、買主が、他人物であることを知っていた(悪意)場合、代金減額請求だけはできます!そして、買主が悪意の場合の代金減額請求は契約してから1年以内に行わないと、その後、請求できなくなります。
この点は注意が必要です!

買主契約解除損害賠償代金減額期間制限
善意できるできるできる知ってから1年
悪意できないできないできる契約時から1年

③数量不足・一部滅失


売主の売った物が契約内容より少なかった場合。例えば、100㎡の甲地の売買契約をしたにも関わらず、実際に測量すると90㎡だった場合、10㎡だけ少ないわけです。この場合どうなるか?
買主が「数量が不足していること・もともと一部が滅失して存在しないこと」を知らなかった(善意)場合、売主に対して損害賠償請求契約解除代金減額請求ができます。損害賠償請求や契約解除、代金減額請求はその事実を知ってから1年以内に行わないと、その後、請求できなくなります。
一方、買主が、数量が不足していること等を知っていた(悪意)場合、買主は売主に対して何もできません。

買主契約解除損害賠償代金減額期間制限
善意できるできるできる知ってから1年
悪意できないできないできない

④用益的権利(地上権)による制限


売主の売った物に地上権、地役権、質権など使用収益することを制限する権利がついていた場合。土地を買ったはいいものの、その土地に地上権がついていたら、買主はその土地を自由に使うことができません。こんな場合どうなるか?
買主が「購入した土地に地上権などが設定されていて物の利用制限を受けること」を知らなかった(善意)場合、売主に対して損害賠償請求契約解除ができます。損害賠償請求や契約解除はその事実を知ってから1年以内に行わないと、その後、請求できなくなります。
一方、買主が購入した土地に地上権などが付着していることを知っていた(悪意)場合、買主は売主に対して何もできません。

買主契約解除損害賠償代金減額期間制限
善意できるできるできない知ってから1年
悪意できないできないできない

⑤担保的権利(抵当権)による制限


売主の売った物に抵当権など権利実行により所有権を失ってしまう場合。例えば、建物を購入したにも関わらず、抵当権が実行されて(競売にかけられて)建物が誰かに取られてしまったら困りますよね。。。その場合どうなるか?
買主が「購入した建物に抵当権などが設定されていたこと」を知っていても(悪意)知らなくても(善意)場合、売主に対して損害賠償請求契約解除ができます。損害賠償請求や契約解除は期間制限がないので、抵当権の実行により所有権を他人に取られたらいつでも請求できます。

買主契約解除損害賠償代金減額期間制限
善意できるできるできないなし
悪意できるできるできない

⑥瑕疵担保責任


売主の売った物に隠れた瑕疵(欠陥)があった場合。例えば、建物を買ったけど、その建物の床下部分がシロアリに食われていた場合、どうなるか?
買主が「建物に欠陥があること」を、過失なく知らなかった(善意無過失)場合、買主は売主に対して損害賠償請求契約解除ができます。そして、損害賠償請求や契約解除は、欠陥があることを知ってから1年以内に行わないと、その後、請求できなくなります。買主が欠陥の事実を知っていたり、少し注意すれば知ることができた場合(=有過失)は、何の請求もできません。

買主契約解除損害賠償代金減額期間制限
善意無過失できるできるできない知ってから1年
悪意・有過失できないできないできない

>>宅建業法における瑕疵担保責任はこちら

売主の担保責任のまとめ表


内容買主契約解除損害賠償代金減額期間制限
全部他人物善意できるできるできないなし
悪意できるできないできない
一部他人物善意できるできるできる知ってから1年
悪意できないできないできる契約時から1年
数量指示善意できるできるできる知ってから1年
悪意できないできないできない
地上権付着善意できるできるできない知ってから1年
悪意できないできないできない
抵当権付着善意できるできるできないなし
悪意できるできるできない
瑕疵担保責任善意無過失できるできるできない知ってから1年
悪意・有過失できないできないできない


この表をすべて覚えろといわれても難しいので、考え方をお伝えします。

まず、担保責任の原則

原則:善意の買主は担保責任を追及できるが、悪意の買主は追及できない。

次に例外
これが上記の表で赤○になっている部分で重要ポイントとなります。
それを以下の表でまとめてあります。

悪意の買主ができること


全部他人物売買契約解除
一部他人物売買代金減額請求
抵当権付着売買契約解除・損害賠償請求



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